ジャンプ先:

駒のサイズ 木地の種類 木地の作り方その1
               その2
完成木地 木地の価格    

★ 今回の改訂:1.トップページの駒写真の入れ替え。

             

   

   

私のホームページをご覧頂き有り難うございます。

 

ここで言う木地師とは、ケヤキ、トチ、ブナなどの木を伐り、お椀やお盆などの

素地を作り出す職人の事ではなく、将棋の駒の材料(五角形の駒形のこと)を作る職人のこと指しています。
駒材の種類として朴、槇、椿などあり、古くは杉、檜なども使われたようですが

16世紀末期頃から「駒は黄楊に限る」といわれ、

「駒材=黄楊」ということが定着したようです。
黄楊材は大変硬く、木肌も緻密で手触りも良く、強度にも優れているため将棋駒以外にも

印鑑、櫛、そろばんの玉、バチ(琵琶や三味線)などに使われています。

また、黄楊は木の模様の美しい木目(杢、虎斑など)が出現することもあり

「木の宝石」などともいわれています。
この将棋駒の木地師ホームページでは、駒木地という物を出来るだけ沢山の将棋ファンに知って頂きたい
との願いを込めて、木地の種類、木地製作過程、名駒のサイズなどについて述べさせて頂きました。
特に駒製作をされている方や駒収集されている方々の活動の参考になれば幸いです。

 


自己紹介/杉 亨治(すぎ こうじ)


1976年頃より将棋の駒に魅せられ、いろいろな作者の駒を見て回りました。

結果、書体の洒落た感じと駒形の良さで「影水作 水無瀬書」が自分の憧れの駒となりました。

当時既に宮松駒は80万円以上しており、とても購入できる状況ではありませんでした。

そこで「自分で宮松駒を模して製作するしかない」と考えるようになり、

1980年沢野秀雄(故人)氏と北田義之(如水)氏が主宰していた「駒道楽」という

駒作りの会へ入会し自分で駒を作るようになりました。
駒作りを始めると、もっと良い書体で作りたいという気持ちと、名人といわれる駒師はどんな造りを
しているのかが知りたく、影水、龍山、静山といった名工の作品を収集するようになりました。
憧れの「影水作 水無瀬書」と巡り会えたのは収集を始めてから10数年経ってからでした。

木地作りを始めたのは1982年からで『良い木地で彫り駒を作りたい』という願望からのスタートです。
彫り駒なら、お気に入りの書体、お気に入りの木地で気兼ねなく指せるのではと思ったからです。
当時の一般的な考え方は、良い木地は盛り上げ駒用ということでした。

数多くの駒を鑑賞、収集していくにつれ、徐々に駒作りから木地作りへと重点が移行し、

現在は木地作りを中心に活動していいます。良い木地はいくら見ていても飽きないものです。


自分の作る駒木地の原木はすべて御蔵島の黄楊で薩摩黄楊や中国黄楊は扱っていません。

乾燥期間は伐採から2年程度は取ったほうが良いと感じています。

乾燥は特に重要で乾燥期間が短い木地は水分を多く含み印刀の滑りが悪く彫りにくいものです。

また、駒が完成した後にひどい場合は反ったり縮んだりして駒形が変形します。

また、表面がでこぼこになったりする事もあります。

特に虎斑や根杢のような模様の入った木地には顕著に表れます。

したがって乾燥期間は長い方が良く1年以上寝かせた後、大ざっぱに駒形に切断し

必要な時期に駒木地として整形しています。

もう一つのこだわりは色合い、木目を揃えるため同一原木から一組作っています。

特に柾目、根柾、赤柾及び虎斑は木地の状態で同じようでも時が経つと変化する事があるからです。

根杢木地は、同一根っ子内でも色合いが大きく変わっている場合が多いことと、一個の根っ子から

一組分の材料が取れないこともあり、色合い、模様を揃えるため数個の根っ子を混ぜることもあります。
無論一組取れる場合には当然同じ根っ子から作っています。


このホームページでは、自分の作る駒木地への思いや実際の駒木地の作り方について記しています。

ここでの作り方や言葉、名称などは一般的では無いかも知れませんがこれらの点に関してはご容赦下さい。

木地のことや木地作りに関してのご質問は、下記メールアドレスまでメールあるいは、当HPの掲示板にてお願い致します。
私に分かる範囲で回答したいと思います。

  

 


ジャンプ先(項目をクリック) 説明
駒のサイズ 豊島龍山、宮松影水、金井静山などの駒寸法を測定し、その結果を示している。銘駒を参考にした自身の木地サイズも掲載している。
木地の種類 原木から切り出した板木地の写真と説明  
木地の作り方その1
               その2
原木から将棋駒木地完成までの手順をイラストや写真で紹介  
完成木地 過去制作した代表的駒木地について写真及び簡単な説明
友人の駒 友人の作品を写真で紹介 
木地の価格 御蔵島黄楊の柾目、虎斑、根杢などの駒木地の参考価格
掲示板へ お客様のページで、HPをご覧になった感想や質問をご記入頂く場所となっています。